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::::: 「オーブ」
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まるで 頭蓋の中が水晶の美しい球のように 占い師が見た夢を告げるが如く つぶやいている 映るものは幻と 予知めいた戯れ言 気まぐれに想い出す 遠い過去さえも 水晶が映しだす 夢見の欠片にすぎない 「彼女」は何処へ行ったのだろう 些細なことから「彼女」の証までも 美しい球に閉じこめて 一体 「彼女」は何処へ行ってしまったのか 空を切る 視線の先に視ている時は果たして 「彼女」の時となるのだろうか 壊さなければ 真実を映さない水晶の球を 壊さなければ 天使にさえとどかない短い翼を 恨まれるだろうか 「彼女」を愛している人達に 感謝されるだろうか 彼女を疎ましく思う人達に 誰も手を下すことが出来ないのなら 僕が! 今見つからない君の 真実を見届けるために 今ここにいる君が 誰なのかを知るために 壊さなければ、僕が。 そして 粉々に砕け散ったひとつひとつを 君が君であった破片を 指に刺しながらも 残らず全て拾い集めて 「彼女」が大切にしていた パンドラという名の宝箱へと詰め込もう 再び箱を開いて 彼女がそれを ひとつひとつ身に着けて 君へと還るように |
作)1996年10月06日
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